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刹那と永遠 - Moment and eternity -

刹那と永遠 - Moment and eternity -

・奇跡。



奇跡。




夢のような城彰二デーが過ぎ、翌日。エンゼルカードを引いてみたら「奇跡」と出た。

そうだね、昨日の三ツ沢での出来事も、あなたのこれまでの軌跡も・・・わたしにとっては「奇跡」だったよ。



家にある城ビデオを久しぶりにありったけ見る。

スペイン時代のプレイなどを見ると彼はとても冷静で献身的だ。FWによくある「俺が俺が」タイプではなく、周りを生かすプレイが多い。「守備的FW」などと揶揄されていたが私はそんな彼の性格が滲み出たプレイスタイルが好きだった。

ジョホールバル後の若き中田と城が生出演しているバラエティ番組もあった。中田初々しいわあ。今見返すとめちゃめちゃ面白い!

あの奇跡の逆転劇のレッズ戦を伝えるニュースでカビラさんが水色のリボンを付けていた。当時横浜フリューゲルスの存続をかけて実施していた「水色のリボン」運動だ。

ふとみれば昨日スタジアムでもらってきた白い薔薇にも水色のリボン。来年の開幕戦は横浜ダービー。フリューゲルスの青い翼は時を経て復活。因縁を感じた。

数ある城ビデオのなかでもかなりお気に入りの「情熱大陸」も見る。しかし実はいままでこの番組は見返せなかったのだ。「すべてを2002年W杯にかける」と夢を語るこの頃の彰二とJ2で闘う現実とのギャップがあまりに不憫で切なかったから。

でも、いまなら見返せる。夢を叶え、あんなにサポーターから愛されている彼を見た、いまなら。

番組の中で彰二はその切れ長の眼をキラキラさせて2002年への夢を語っていた。「2002年のW杯にエースとして出場してリベンジできれば悔いはない。サッカーをやめてもいい」という言葉を聞いて突然ぶわっと涙が出た。

J1昇格を決めながらきっぱりと潔く引退したこのひとのことだから、多分2002年にでてたら「やりきった」と感じて本当に引退していたのかもしれない。

そうしたら彼は横浜FCに出会うことも、サッカーの楽しさに気付くことも、キャプテンとしてチームをまとめる喜びを知ることも、指導者という次の夢を見つけることも、サポーターから「キングジョーショージ」と称えられ愛されることはなかったかもしれない。

サッカーの神様のルールに、初めて感謝した。

「情熱大陸」のエンディング。「エトピリカ」が流れる中、日の丸の映像に続いてハッサン国王杯でゴールを決めた後、代表の青いユニフォームで腕を伸ばして飛ぶようにピッチを走っている彰二を見ていたら、突然、彰二の新しい夢が見えたような気がした。

指導者としてふたたび日の丸。「城ジャパン」。








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